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2006 11,05 00:26 |
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この数年、意識して読んでいる浅田次郎原作。お気に入りの一冊で、公開を心待ちにしていた。実家に帰省中、近所の劇場で公開してると知ったので、駆け足で鑑賞してきた。
公式サイト 製作国=日本 姉の評価=★★★★☆ 邦画を劇場で観るなんて、何年ぶりだろうか。字幕にまで神経を使わずに鑑賞できるのはこんなに楽なことなのかと、妙なことを実感してしまった(笑)。もっと邦画も観るべきなのだろうが、このブログでも先だって書いたように、どうしても金を払ってまで邦画を観る気になれないのだ。日本人が日本語で喋ってるので、リアルすぎて映画を観てる気になれなくなってしまうのが、おそらく嫌なのだろう。 悲しくて、切なくて、でも幸せを感じる作品だった。親子には、そして男と女にも、どうしても分かり合えない一線というものがある。知り合う前の相手を、永遠に知ることが出来ないからだ。その「永遠」の部分を知ってしまった時、何を失い何を得るのか・・・。原作を読んでるので、どうしても脚本に甘さを感じてしまうのも事実だが、原作の魂はきちんと受け継がれている秀作だと思う。私の大好きな「地下鉄(メトロ)に乗って」が、このような形で世に再び知られることになるなんて、原作ファンとして幸せだ。 若干編集が私好みではなかったが、まあこれは個人の嗜好の差以上の違和感ではないだろう。原作読みとしての「目」とその嗜好の差により、★ひとつ減とした。是非、原作未読の方の感想を伺ってみたい。原作ファンは、どんな作品であっても最強にして最悪の映画評論家となってしまう。私も例外ではない(苦笑)。 浅田次郎作品、今度は是非「王妃の館」を映像で見てみたい。主人公のシェフ役にはジェラール・ドパルディー、監督には『アメリ』のルネ監督を強く希望する(笑) PR |
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2006 10,21 23:12 |
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予告編の段階で観たくて観たくてたまらなかった映画。遂に観てきた。
公式サイト 製作国=アメリカ 姉の評価=★★★★★ 期待を裏切らない、大満足の一本だった!知的で、ハイセンスで、しかも笑える。見応え抜群。満足度満点。監督のジェイソン・ライトマンはこれが長編デビューということだが、初監督作でこのクオリティーを出せる人というのはなかなかいないのでは?・・・と思ったら、何とこの方、『ゴーストバスターズ』のアイバン・ライトマン監督のご子息。どおりでどおりで、と思う反面、父親アイバン氏とはまるで違うこだわりの演出の数々を披露して、父親の影をまるで感じさせない一面も持ち合わせている。今後も期待できる監督さんの一人だ。 この作品が素晴らしいと思う理由のひとつは、想像以上に色々なエッセンスが込められていることだ。アメリカの情報“操作”社会の裏事情に対する皮肉もあれば、子供の教育に一石を投じる部分もある。また個人的には「人それぞれ、自分の仕事に誇りを持って生活をかけてるんだ」ということを訴えている作品でもあると思った。タバコ業界のスポークスマン、タバコ工場の社員、タバコ農家・・・この中の一人でも、若者を肺ガンにすることを目的に働いてる奴なんかいないんだ、と。とにかくこの作品は、決して「喫煙者vs禁煙者」という単純な図式の映画ではない。ライトマン監督の演出を楽しみながら、是非、あれこれ色々なことを感じていただきたい。 ただ、この映画のユーモアは、ある程度の知性がないと判らないのも本当だと思う。タバコ・アルコール・武器各業界のスポークスマン同士の本音トークのシーンなど、一般的に考えれば著しく倫理に反する発言ばかり。その為本国ではR-18指定になったらしい。「倫理に反してるから尚切実。だから笑えるんだ」と理解できる方には充分楽しめる映画、というわけ。それにしてもR-18は行き過ぎだ。アメリカ映画界は、そんなに子供の知性を疑っているのだろうか?? とにかく最初から最後まで飽きさせない映画だった。日比谷で観る映画に困ったら、足を運んで損はない映画だと思う。 |
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2006 10,05 23:45 |
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二コール・キッドマンが二年前に主演した作品が遅ればせながら公開。『カポーティ』を観に行ったのだが、大混雑の為こちらに切り替えた。
公式サイト 製作国=アメリカ 姉の評価=★★★☆☆ うーむ・・・辛口な評価をしてしまうと、「良くも悪くも平凡な映画」といったところだろうか。特に前半ワクワクさせられた分、終盤以降が残念という感じだ。現代アメリカの上流社会が舞台の本作、エレガントな二コール・キッドマンが鑑賞できるのは悪くない。しかし極めて個人的な趣味を言うと、『めぐりあう時間たち』や『コールドマウンテン』のような、迫力のある演技の彼女のほうが好きだ。原題は“Birth”(誕生)。またもや原題に引っかかりもしない邦題だが、今回に限っては、どっちもどっちでしっくりこないタイトルだな、というのが本音。輪廻転生があるのか?という問いかけに映画なりの答えを出しているわけでもなく、主人公アナの葛藤が存分に描かれてるわけでもない。扱ってる素材が魅力的な分、残念で仕方がない。 と、ここまで酷評しておきながら何故★が三つもついているかといえば、やはりショーン役の男の子の演技だ。凄い。あの年で二コール・キッドマンに体当たりで挑んでいるという感じ。あの男の子が本当にアナの夫の生まれ変わりだったのかどうかは別として、ショーンのアナへの愛が本物だったことだけは、悲しいぐらいによく伝わってきた。大人の恋なんて経験したこともないだろうに、どうしてあんなにリアルに“大人”としてアナへの愛を表現出来たのだろう!(苦笑) 彼も「子役は伸びない」のハリウッド・ジンクスに押しつぶされてしまうのだろうか?そうならないことを心から祈るばかりだ。 |
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2006 09,29 00:00 |
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前にこのブログで少しばかり触れた『ザ・レイク・ハウス』が遂に公開。近所の劇場でやっていたので、旦那に娘を預けて取り急ぎ鑑賞してきた。
公式サイト 製作国=アメリカ 姉の評価=★★★★☆ 久しぶりにキアヌ・リーブスを劇場で観た。やはりいい役者だと惚れ惚れした。作品そのものも魅力的。何よりキアヌとサンドラ・ブロックがものすごく息があってて、それだけで映画の中に引き込まれてしまうという感じだ。“過去”のほうに住まうアレックスの感情が切なくて、痛々しくて、たまらない。勿論ケイトの苛立ちにも共感できる。顔をあわせることのない二人の絆と愛が主軸だが、「父と息子」そして「建築」というサブテーマの見せ方もすごくいい。リメイクものは、基本的にオリジナルを観てからでないと鑑賞しない主義だが、今回は、それを捻じ曲げて観に行ってよかったと、本当に思った。勿論オリジナルの『イルマーレ』も観たくなった。 ・・・と、ここまで書いておきながら何故満点ではないのか?理由を二つ、挙げておく。 ①終盤の「時間の経過」の見せ方が甘い この理由についてはネタばれを含むので、お嫌じゃない方だけ反転してお読みになってください。 (ネタばれ)終盤、2006年とその2年後が微妙に交差しあう演出(のはず)。それはそれで面白いのだが、二年という微妙な時間の見せ方が、どうも甘かったのでは?という気がする。単に私がトロいせいだろうか?「ケイトが事故を目撃したのは2006年」→「アレックスが死んだのは2年前」→「ラストシーンは2008年」のはずなのだが、それがよく判らなかった。要するに、アレックスは2006年のバレンタインデーから2年間待ち続けてレイクハウスに行ったということではないのか?だとすれば、何故事故当日と同じ格好をしているのか?せめて建築デザイン会社の社長らしい衣装で現れてくれれば、そこの時間の経過がはっきり見えたのに。(ネタばれここまで) ②邦題が「?」 私は英語も韓国語もさっぱり判らないので“イルマーレ”がどんな意味なのか知らないが、この作品のタイトルはどう考えても『イルマーレ』ではおかしいだろう。作中には“イルマーレ”というレストランが出てくることは出てくるが、韓国のオリジナル版『イルマーレ』へのオマージュとして登場するだけだ。二人の恋愛ドラマのみを見せているのならそれでもいいのだろうが、このタイトルではサブテーマ「父と息子」「建築」まで表現しきれない。何故『レイクハウス』あるいは『湖畔の家』という邦題ではいけなかったのだろうか?上記の通り作中でオリジナル版への敬意は払っているし、クレジットにも“原作「イルマーレ」”とあるので、オリジナル版への気遣いはそれだけで充分だと思うのだが。 タイムパラドックスが云々ということを気になさる方には不満が残る作品だったかも知れない。しかし恋愛映画としてはかなり質の高い出来だったと思う。勿論一番の功労者はキアヌとサンドラの二人。また数年後、この二人による恋愛映画を製作してほしいと、心から思った。 |
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2006 09,10 00:09 |
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大分前から公開を楽しみにしていた、イギリス発ハートフル・コメディ。
公式サイト 製作国=イギリス 姉の評価=★★★★★ 大満足の一本だった。この手の映画を作らせたら、やはりイギリスは最高だ!『フル・モンティ』『カレンダーガールズ』『ブラス!』・・・どれひとつとっても、心から笑えて心から泣けるだけではなく、押し付けがましくなく楽しませてくれる魅力を持っている。この色はハリウッドには到底だせないだろう。大英帝国として栄えた時代とそこからの転落を経験した、イギリスというお国柄ならではのサクセス・ストーリー。実話が元になっていると言うだけあって、説得力も充分。今年に入ってからコメディ系の映画を一本も観ていなかったので、尚の事楽しく劇場から出てこられた。 見所満点の一本だが、あえてひとつだけ見所を挙げろといわれたら、やはりドラック・クイーンのローラ役のキウェテル・イジョフォーだ。『堕天使のパスポート』の知的な役どころから一転。歌唱力満点のドラッグ・クイーンと、男装だととたんに自信がなくなってしまうサイモンとの演じわけも見事。『堕天使~』の頃から面白い役者さんだなぁと思っていたけど、今回で完全に魅力を出し切ったという感じだ。 役者さんといえば、主人公のチャーリー、どこかで観た記憶があるなぁ、と思っていたら、『スターウォーズ』新三部作で、若き日のオーウェン叔父さんを演じたジョエル・エドガートンではないか!旧三部作のオーウェン・ラーズそのものを彷彿させるキャスティングに、世界中のSWファンが感動したものだった(笑)『スターウォーズ』ファンとしても嬉しい一本となってしまった(苦笑) 個人的に興味深かったのは、ローラがデザインしたブーツを見て「こんなヒールで男の体重支えられるわけないだろ?!」と絶叫するチャーリーに対し、年老いた職人たちが身じろぎもせず「これこれこうすれば実現可能だな」と、冷静に言ってのけてしまうシーン。職人魂が、偏見をあっさり凌駕してしまったという描写。職人魂、強し。 文句なしにオススメできる一本。日比谷で観る映画に困ったら、是非この作品を選んでいただきたい。 |
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