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2007 05,01 01:12 |
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今年は、『スター・ウォーズ』が本国アメリカで公開されて30周年になる。本国では記念切手の販売もされたりという盛り上がりからも判るとおり、ファンにとっては記念すべき年となっている。私も自他共に認める『スター・ウォーズ』(以下SW)ファン。折角映画のブログも持っていることだし、公開日となる7月ぐらいまで、便乗してSW関連の記事を立ち上げさせてもらおうかと思う。
しかし、30周年記念と銘打っておいて何なのだが、今回の記事については、あまり気持ちのいいものにはならない。そのことを、まず初めに断っておこうかと思う。 このブログでも事ある毎に書いてきたが、私は「SWファン」が大嫌いである。しかし誤解しないでいただきたいのは全てのファンが嫌いなわけではないということだ。私が嫌いなのは、SWでも「オリジナル旧三部作」と呼ばれる作品のファンの、その中の一部である。 ファンの間では、SW映画作品は大まかに以下のように分類されて語られている。 「オリジナル」・・・1977年から1983年までに劇場で公開されてた旧三部作。“エピソード4~6”に当たる。 「特別編」・・・1997年に製作者ジョージ・ルーカスによって修正が施され劇場上映された旧三部作。 「DVD版」・・・2004年に発売された旧三部作のDVDボックス。特別編より更に修正が加えられている。 「新三部作」・・・1999年から2005年にかけて公開された“エピソード1~3”に当たる作品。 私が生まれて始めて鑑賞したSWは“オリジナル”である。1988年頃、レンタルビデオで借りて観た。その後、1997年の“特別編”で初めてスクリーンで鑑賞し、“DVD版”も購入済み。勿論“新三部作”も全て劇場まで観に行った。 私はSW誕生より遅れること約15年後に初めて鑑賞したが、1977年当時から現在に至るまでファンをやっていると言う方も少なくない。そういう方の中には“オリジナル”への思い入れが強すぎるあまり、それ以降の“特別編”“DVD版”“新三部作”の全てを受け入れられない、という方もいる。私が嫌いなのは、その中でも「バッシングに言葉や対象を選ばない」連中である。 映画ファンであれば、“特別編”や“新三部作”が、一部のファンから猛バッシングを受けていたことを、少なからずご存知のことと思う。勿論、“オリジナル”への思い入れが強いことは悪いことではない。バッシングするのだって個人の自由だと思う。 それが、作品自体に向けられているものでさえあれば。 しかし、この「一部の“オリジナル”ファン」は、バッシングの対象に“特別編”や“新三部作”のファンまで含んだのだ。 「SWファンなら新三部作をバッシングするべき」――――これは、ある“オリジナル”ファンが「エピソード3」公開当時言い放った言葉である。要するに「新三部作をバッシングできないものはファンに非ず」ということだ。何という暴言だろう。映画は製作者のものかもしれないが、感想は個人の所有物だ。そのひとつひとつに合否や優劣をつける権利など、一体誰にあるのだろうか。 こうした「個人の感想」へのバッシングは“特別編”の公開された1997年当時から行われていた。インターネットでファン活動を始めて以来10年、私はそういった暴言をうんざりするほど聞いてきた。 「特別編ををこんな風に解釈するのは間違った見方だ。」 「新三部作のファンだと言い張る奴は根性がある。」 「新三部作擁護派の意見が、バッシング派の俺の言い分より正しいわけがない。」 「DVD版を好きだと言う奴なんかいるわけがない。」 しかし言うまでもない話だが、特別編や新三部作からファンになったという方は大勢居る。新三部作を観て、続きが気になるから旧三部作を観てみたという方だって居る。特別編や新三部作のファンは別に根性でファンをやっているわけでもないし、擁護する為にファンをやっているわけでもない。DVD版が好きだと言うファンだって、勿論いる。 そういったSWファンは、「間違った見方」で映画を観ていたと言うのだろうか? そもそも「映画を観る目」に、「正しい」や「間違い」などあるのだろうか? SWはいつからパレスチナになってしまったのだろう・・・その頃、“オリジナル”ファンの“特別編”や“新三部作”ファンに対する暴言は、そう思わずにはいられないほど辛酸なものになっていた。私はそれ以来、“オリジナル”ファンとはあまりかかわりを持たないよう努めるようになった。私は宗教戦争をやる為に、SWファンになったわけではない。 正直に話すと、『エピソード3』の公開当時、私自身は徹底したジョージ・ルーカスのバッシングを行っていた。キャラクターの行動に動機付けが薄く、結果、人間ドラマで構成される折角の最終章が台無しになってしまったと感じたからだ。これは消費者として映画を鑑賞した観客にとって、当然の権利だと思う。しかし、そんな私の言動を不快に感じたと訴える方がいらっしゃれば、それを真摯に受け止め、「何故バッシングしたのか」をご理解いただけるよう丁寧に説明させていただくという作業も、決して忘れはしなかった。勿論そうした方とは、お互いの相容れぬ感想を尊重し合えるようになった。 私が「公開30周年記念」の第一回目にこの記事を選んだ理由は、これからSWの話をあれこれさせていただく前に、自分がファンの中でもどのような位置に居るのかを明らかにしておきたかったからである。私は“オリジナル”からSWファンをやっているが、“特別編”も“新三部作”も大好きだ(流石にDVD版はちょっと・・・)。ましてや、SWで「宗教戦争」をしたがるようなファンとは、まるで違うものである。 SWファンの方と、SWについて色々語り合うのはとても素敵なことだ。例えそれが、私自身の感想と相容れぬものであっても。お互いに、それを寛容な気持ちで受け入れあう事が出来る限り。 PR |
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