2024 05,19 17:10 |
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2007 02,19 00:44 |
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実家に帰省中。こちらの家にはBSが入っている。観るつもりなどなかったのだが、父がなんとなぁく観ているのに釣られ観しているうちに、目が離せなくなってしまった。
goo映画紹介ページ シドニー・ルメット監督作。意図したわけではないのだが、この直前の記事で触れた『12人の怒れる男』の監督さんでもある。社会派ドラマがお得意のよう。『旅立ちの時』『ファミリービジネス』など、何気にこの方の作品に触れる機会は多く、何気にお気に入りの作品が多かったりする。この『狼たちの午後』もそうなった。白状すると最初の30分近くを見逃してしまったのだが、それでもどうなるのか展開を気にさせてくれる魅力があった。実際に起きた銀行強盗事件を描き、社会問題を提起する要素も強いのに、しっかりエンターテイメントにしてくれている。最初からきちんと観なかった事が心から悔やまれる。本当なら、そんな中途半端な鑑賞で感想を書きたくはないのだが、この作品が魅力的であったことをどうしても記しておきたくて、記事を起すことにした。 主演は名優アル・パチーノ。熱気を孕んだ演技がリアルで、これが実話を元にしている映画だということに、充分な説得力を与えてくれてる。金欲しさに銀行強盗。思わぬ手違いで立て篭もり犯となり、庶民の英雄に。そして世間の好奇な視線を受け、ラストは犯罪者・・・そのめまぐるしさに翻弄されるソニーの描写と同時に、人質との連帯感やFBIとのかけ引きが盛り込まれる。アル・パチーノはそんな脚本を、時に肉弾戦を思わせる迫力で、また時に繊細に表現してくれている。 1975年に製作された本作。何というか、この時代らしい作品といえば作品である。主人公ソニーはベトナム帰りの同性愛者だったり、アティカ刑務所の暴動事件に抵触する場面もあったり。当時のアメリカの混沌とした社会が垣間見られる。こういった作品が多く作られたのが、70年代のハリウッドだった、という話を聞いたことがある。もしそれが本当なら、当時のアメリカで『スターウォーズ』が大ヒットした理由も判る気がする。混沌とした現実を忘れ、スカッとした冒険活劇に思いを馳せるのは、とても気分がいいことだったろう。 個人的には、私の大好きなマシュー・ブロデリックのお父様、ジェームズ・ブロデリックを拝見できたのが嬉しい作品でもあった。その後、マシューは『ファミリービジネス』でルメット作品に参加している。二代続けて同じ監督に世話になっているというのが、ちょっと嬉しかったりする(笑) それにしても、この邦題はどんな意図でつけられたのだろうか?原題は“Dog day afternoon”。この“Dog day”とは(私の記憶が正しければ)「うだるように暑い日」のことを指す(浦沢直樹の「MASTERキートン」にそんな話が出てきた)。まさか邦題をつけた連中がそれを知らず、「Dog=狼」と意訳したとも思えないのだが・・・。もしそうならこれほどのお笑い種はない。真相はどうなのか、是非知りたいものである。 PR |
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