2024 09,21 12:08 |
|
2008 02,11 02:00 |
|
先日、TV放送していたのを鑑賞。前編を観て『デスノート』にはまったので、とても楽しみにしていた。
公式サイト 前編は、『デスノート』をまるで知らない状態で鑑賞したが、こちらの『Last Name』は、原作にほぼ忠実とされるTVアニメに全て目を通してからの鑑賞となった。とても面白かった。原作やアニメとはまるで違うラストだったが、良い意味で「映画と原作は別物」という言葉を体現しているように感じた。終盤、若干詰め込み感があったのは否めないが、全体的に悪くない脚色だったと思う。 以下、ネタバレ感想になります。お嫌じゃない方だけ反転してください。 (ネタバレここから)この脚色で何が一番嬉しいかと言えば、最後まで月vsLの対決で見せてくれたことだ。アニメでは、第一部で月に敗れてしまい命を落とすL。しかし、映画では相討ちとは言え、L自身の手で月に一矢報いてくれた。しかも、デスノートの「人の死を操れるのは23日以内」というルールを逆手にとって、先に自分の名前を書き込んでしまうなんて・・・。その、Lの並々ならぬ覚悟を思うと、アニメでは得られなかった感動が、じわじわと込み上げてしまう。アニメと映画と、どちらもどちらで違う楽しみ方が出来た。アニメで観てLの大ファンになった私だが、映画のLも、勿論大好きになってしまった。 この作品のレビューでよく、「倫理的に受け入れられない」というのを見かけるが、個人的にはそうは思わなかった。理由は、映画作品として、きちんとメッセージを盛り込んでいるからだ。「法律じゃ善人を救えないじゃないか!」と自分の行為を正当化しようとうる月に対し、父・総一郎が語る台詞「法律は、間違いを犯す人間たちが、正しくあろうとした積み重ねだ」・・・これはとても重く心に響いた。ハンムラビ法典の時代から、人類が育ててきたのが「法律」。「法律」そのものが、人間の歴史なんだな、と。少々こじつけがましい気がしなくもないが、この一節のおかげで、将来娘と一緒に観て問題ないと思える作品になった。 アニメ(原作)と比較すると、総一郎パパが死ななかったこと、Lの死ぬシーンがとても温かかったことなどが、嬉しかった。特にLと総一郎さんの血の通った会話には心を打たれた。Lは、ほんの一瞬でも幸せだったと思えるから(笑)。それにしても月・・・まさか、パパの名前をノートに書いちゃうとはな・・・今回の脚色で、納得いかなかったのはこの一点だ。原作では少なくとも、自分の親を殺すようなキャラじゃなかったのに・・・(ネタバレここまで) 月役の藤原竜也は本当に良かったと思う。研究熱心な役作りが、こちらまで伝わってくる。そして『前編』の感想でも書いたが、この作品で一番評価したいのは、やはり前編・後編の二部に分けて製作・上映していることだ。この英断のおかげで、比較的無理のない脚本になったと思う(原作ファンの方には不満も多い脚色だろうが)。4時間近い上映で緊張感が続かず、観ているうちにうんざりしてきてしまった『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』を思い返すと、尚更・・・(汗)こんなこと、今更言っても仕方がないのだが・・・ 個人的には大満足の二時間半だった。一見の価値アリ、のエンターテイメント作品だと思う。 PR |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |
忍者ブログ [PR] |