2024 09,21 14:48 |
|
2008 02,19 23:49 |
|
2月になり、やっとこのカテゴリーを追加することが出来た。この調子では、今年も本数を稼げそうにないな・・・
公式サイト 製作国=フランス・アメリカ 姉の評価=★★★☆(白星は★0.5) というわけで、今年最初の鑑賞作となったのが、話題作となっている『潜水服は蝶の夢を見る』である。素晴らしい作品であることは間違いないのだが、個人的な理由で、どうしても満点をつけられない作品となってしまった。 主人公は実在の人物ジャン=ドミニク・ボビー。ある日突然の脳梗塞で「閉じ込め症候群」になってしまう。意識が鮮明なのに、まるで身体の自由が利かないという、自分の身体の中に「閉じ込め」られている状態。その閉じ込められている状態を「潜水服」と表現ている。初盤、外部との唯一の「窓口」となってしまった左目からの「ボビー主観」で表現されているのだが、それが何とも辛くて痛ましい。私も、閉じ込め症候群なんて酷いものではないが、数年前、胃の切除手術を受け、ベッドに閉じ込められていたことがある。何本ものチューブに繋がれ、高熱で身体も動かず、水すら飲ませてもらえない。とても人間と呼べる姿ではなかった。ほんの数日ですらあんなに辛かったのに、身体の中に永遠に閉じ込められてしまうなんて、何という恐怖だろう・・・と。あの術後生活の苦しみを思い出し、その分ボビーの苛立ちをよりリアルに感じ、恐ろしくなってしまった。正直、リアルな入院生活の経験のある方には、あまりオススメしたくない作品である。 とは言え、そのような個人的な理由を考えなければ、多分素晴らしい作品なんだろうと思う。無駄に涙を誘おうとすることもなく、ボビーを哀れんだり聖人君主に仕立てようとすらしていない。閉じ込められた状態でも、文句を言ったり皮肉を忘れなかったりするボビーの描き方には好感が持てた。そして何より映像表現。誰もが「何のこっちゃ?」と首を傾げたくなるようなタイトルの本作。でも、開始5秒で、その謎はすぐに解ける。誰もが潜水服に閉じ込められている錯覚に落ちる前半から、ボビーの想像力(=蝶)を感じさせる後半へ。その全てが詩的なのに的確。原作は未読だが、アカデミー脚色賞ノミネートも頷ける。 もっと★をつけたいのは山々だが、入院生活の記憶が生々しく蘇るため、3.5が限界の評価。難病ものが苦手でない方は是非劇場へ。 PR |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |
忍者ブログ [PR] |